家から甲府盆地に向かう際、今までは甲州街道ばかりを利用していましたが、実はもう一つルートが存在します。
それが下図の国道411号線ルート。
奥多摩湖を経由して塩山、甲府方面へと向かうルートで、奥多摩湖からは先は「大菩薩ライン」という名前が付いてます。
距離的には甲州街道ルートより少し短いくらいですが、問題は標高1472mの柳沢峠を越える必要があること。
この道は小学生くらいの頃、よく車で親戚の家がある塩山に連れて行ってもらう度に通った、思い入れ深い道。
ずーっと山の中を走っていたことと、つづら折りが沢山あったこと、「おいらん淵」という不気味な所があったことが印象に残ってます。
というわけで坂はきついと思いますが、思い出に浸る為に411号線で甲府まで走ってみることにしました。
今回の装備。

ライトは前後2個ずつ装着。
加えて走ってる時の動画を撮影したかったので、アクションカメラをハンドルバーに装着し、給電用のバッテリーをトップチューブバッグの中に入れてます。
帰りは輪行で帰るので、輪行袋や着替えなんかは大型サドルバッグの中に。
後は一眼レフを背負いながら走りました。
2018/03/31 04:00
遠くに行くときは早朝出発じゃないとやる気が出ないので、4時に家を出発。
青梅までは特に面白い事もなかった上、真っ暗だったのですっ飛ばします。

411号線に入り、多摩川南岸道路との分岐点である将門交差点。
いやー、やっと夜が明けてきました。昼間は気温が上がる事を想定して薄着で来たので、ここまでかなり寒かったです。

奥多摩駅を過ぎ、ここからいよいよ登り坂!
4kmで150mを登ります。
今日は柳沢峠というラスボスが控えているのでちょっと抑えめに。

狭いトンネルと交通量の多さで、いつもはヒヤヒヤの奥多摩湖までの登りですが、今日は時間的にとても空いていて走りやすかったです。

天井から染み出した水がちょっと芸術的な桃ヶ沢トンネル。

奥多摩湖に到着。
初めてここに自転車で来た時は「すごく遠い所まで来た感」があったのですが、流石に何度も来ると慣れちゃいました。
もう奥多摩湖では満足できない体になってしまったわけです。

奥多摩の浮き橋。向こう岸は風張峠に向かう奥多摩周遊道路。
一度は渡ってみたいですね。

R139と奥多摩周遊道路の分かれ道にやって来ました。
初めて知ったのですが、ここで左折すると小菅を通って大月まで道が繋がっているらしいです。
風張峠、都民の森方面もここで左折ですね。
直進して甲府方面へ。
こういう遠くの地名が書いてある看板っていいですよね。なんだかワクワクします。

交差点を越えると、すぐに山梨県へ!
県境を越える瞬間も大好きです。

途中にあったお祭洞門。
この洞門で一年に一回祭りが行われるためお祭洞門と名付けられた、みたいなルーツを想像しましたが、「御祭」というのはこの辺の地名とのこと。

山梨県に入ってから坂が増えてきて、いよいよ山だなという感じ。
やま”なし”なのに。
物凄く深い谷。
昔自分が不気味さを感じたのはおいらん淵ではなく、この辺りの風景だったのかも知れません。
この辺りを走っている時のアクションカメラの映像がこんな感じ。
使っているカメラはGoProのパチモンですが、映像は結構きれい。
動画だと後から見直した際に、その時のことを鮮明に思い出せるのでいいですね。

奥多摩湖から15kmほどで、丹波山村に到着。
写真手前の建物は道の駅たばやま。
まだお店も開店前だった上、坂を無駄に降りて登るのが億劫だったのでスルー。

丹波山村を越えるといよいよ柳沢峠へ。
丹波山村の標高は630mくらい。柳沢峠の標高は1472mなので、ここから約20kmで840mほど標高を上げるわけです。
柳沢峠序盤は比較的緩やかなアップダウンが続きます。

柳沢峠に入り最初のトンネル、羽根戸トンネル。
旧道がすぐ左に残っているのがいい感じ。通行止めですが。

こちらはまだ未完成のかたなばトンネル。

続いて大常木トンネルの直後に見えてくるのが一之瀬高橋トンネル。
走っている時は知りませんでしたが、この辺りがおいらん淵の近くらしいです。

そしてたまたま休憩を取るために自転車を止めた、一之瀬高橋トンネル側の旧道。
こちらがおいらん淵方面への道だとか。
一之瀬高橋トンネルの開通が2008年なので、僕が小学生の頃はこの旧道を車で通っていたのかと思うと、なんだか感慨深いです。

一之瀬高橋トンネルを越えた直後のつづら折りには、一之瀬林道の分岐があります。
一之瀬高原も面白そうなのでいつか走ってみたい。

山梨県甲州市に突入。標高938m。
と、ここまではめちゃくちゃ楽しかったのですが、ここから先は単調な景色と勾配に少しずつダレてきました。

甲州市に入った辺りから、勾配はたまにキツくなったり緩くなったりするけど、だいたい7~9%。
それなりにキツイけど、登れないほどキツくはないなといった感じ。
まあ写真を撮るという名目で、ちょくちょく止まっているからそう感じるのかもしれませんが。

とても古そうなバス。
「EAGLE」と書かれたエンブレムが付けられてます。

やっと峠まであと2kmくらい。
この辺りを走る頃には完全に飽きてしまい、ただただ坂を登るだけの苦行に。
正直、柳沢峠奥多摩側の登りはかなり飽きるので、よっぽど坂が好きな人以外は登っても面白くないかもしれません。
塩山側と峠からの景色は素晴らしいのですが。

やっと峠だ!
この直線を登り終えたら峠だとひと目で分かる親切設計。最後だけは優しい柳沢峠。

柳沢峠制覇〜。
天気が良ければ頂上からは富士山が綺麗に見えます。

看板には「八王子まで81km」と書かれています。
昔は411号線の起点がてっきり青梅だと思い込んでいたため、なぜ八王子?と疑問に思ったのですが、411号線の本当の起点は八王子なんですね。
恐らく、青梅~奥多摩まで411号線には「青梅街道」という名前が付いているので、てっきり青梅が起点だと思い込んでしまったのでしょう。
それと、こんな山奥にバス停があるんですね。
丹波山方面と塩山方面、どちらに向かうとしても20kmくらいあるし、、、どこに向かうバスなのでしょうか。
それでは少し休憩を挟んだ後、塩山に向けて峠を後にします。



柳沢峠塩山側は、山深い景色に似つかない近代的な構造物の数々に「すげえ〜」の一言。
ただしかなりの下り勾配でスピードが出るわりに、路面の悪い箇所が多いので注意が必要です。

これはお気に入りの写真。
「こちらが富士山となっております」と言わんばかりの矢印。

そして甲府盆地が見えてきました。
この瞬間は甲州街道にしても大菩薩ラインにしても最高です。

塩山市街まで下ってきました。
現在塩山駅の直ぐ側、笛吹川近くのベンチで休憩中。
ここは2年前自転車で松本まで行こうとした際、泊めてもらった親戚の家の直ぐ側。
昔からよく通った道なので、何となくホッとします。
甲府まであと20kmほどですが、まだ時間に余裕があるので、フルーツライン辺りをポタリング。


この日はとてもいい天気でした。
気温もかなり上がり、柳沢峠では6℃くらいしかなかった気温が今は23℃。
登り坂では基本的に寒さを感じないので、薄着で来て正解でしたね。

E353系スーパーあずさ。
今回帰りの列車にはE353系の列車を指定したので、この後初めて乗車する予定です。
楽しみ。

塩山からここまで雁坂みちという走りづらい道路を通り、甲府までやってきました。

甲府駅近くの喜久乃湯温泉でひとっ風呂浴びてから帰ります。
ここは源泉(ほぼ水風呂)が気持ちいいです。

そして甲府駅でゴール。
今回は走行距離120km、獲得標高1880mでした。
スピードセンサの電池切れで距離が短めに出てるのがちょっと残念ですが、この距離で獲得標高2000m弱はすごいですね。
甲州街道だと、家から甲府まで獲得標高1200mくらいなので、大菩薩ラインが如何に山中を通っているのか、もしくは甲州街道が如何に上手く山を避けて作られているのかが分かります。
甲府(15:55)→立川(16:57) 22M 特急スーパーあずさ22号

E353系に初めての乗車!
事前に調べた感じだと、自転車を置けるスペースは車両最後部の座席の後ろしかないっぽいので、その席を予約しました。

が、途中駅からの乗車だったため、既に先客のキャリーバッグが置いてあり、自転車を置けるようなスペースはありませんでした…
ちょうどやってきた車内販売の方に他に置く場所があるか聞いたところ、座席の後ろとデッキ以外に置く場所はなく、ドアは八王子まで開かないからここに置いてしまって大丈夫、とのことなので、デッキのドア横に自転車を置かせてもらいました。
やっぱり輪行する時は出来るだけ始発駅から乗車した方がいいですね…

立川まで1時間の快適な旅。
E351系に比べるとゆれの少なさが全然違うなあと感じました。

あっという間に立川到着。
次は全区間乗ってみたいですね。
立川駅で自転車を組み立て、あとは家まで20kmほど、自走で帰りました。

最後に狭山湖から。
ここまで渋滞に巻き込まれたり、道に迷ったりして2時間以上かかってしまいました。
今回は行程に余裕があったため、ゆっくりと走れて楽しかったです。
久しぶりの輪行で練習もできたし、カメラの持ち運び方法も解決したので、いよいよGWは前々から行ってみたかった霧ヶ峰へ…
走行距離: 139.0km
獲得標高: 1968m
余りにも素敵で一気に動画を見た。ありがとう!! 体に気をつけて。