昨年10月、自転車で甲州街道を行けるところまで。
2日かけて松本まで行く予定でしたが、甲府を越えた辺りで敢え無くパンクしてリタイア。再び暖かくなってきたらリベンジしようと思ってました。
そしてやってきた2017年ゴールデンウィーク、
前回の雪辱を果たすべく、再び甲州街道を走ってきました!
今回は、前回の反省点を踏まえてプランを少し変更。
まず、キャンプ道具一式を積んだ自転車で坂を登るのは大変だということが分かったので、出来る限り軽い装備でいきます。
自転車はOCRからスーパーシックスに変更。
必要な物を色々と付けて、重さはたぶん10kgくらい。前回は軽く20kg以上ありそうな感じだったので、この時点でかなりの軽量化。
これプラス、帰りの輪行用着替えやハンドタオル、補給食、e.t.c.を入れたリュックを背負って走ります。一眼レフも軽量化のため持っていきません。代わりにライド中の写真はコンデジで撮りました。
宿泊費をケチるため、今回は日帰りで。深夜の内に出発し、松本に着いたら輪行で帰ります。
コースは前回と全く変わりません。所沢から八王子まで適当に行き、八王子からは甲州街道をひたすら走るだけです。
2017/04/29 AM0:00
それではいよいよ松本に向けて出発。
日付が変わった深夜0時ちょうどに家を出ました。
まずは高尾まで30kmほど市街地の平坦路を走ります。
いつもの狭山湖。
深夜の狭山湖には誰もおらず、横田基地の明かりがぼんやりと光っていて綺麗でした。
大垂水峠超えるまでの40kmは、いつも走っている道なので気楽に。
いつもは走りづらいこの道も、交通量は少ないし気温もちょうどいいので快適。
深夜に自転車に乗るのは今回が初めてでしたが、静かで走りやすいしなかなか良いものだなと思いました。
走り出して1時間半、市街地を抜けて甲州街道に入り、高尾山口駅で最初の休憩。
ここから先は長野県の塩尻までずーっと真っ直ぐ行くだけ。
この道が長野まで続いているわけです。
走り始めて1時間半でちょうど30kmなので、結構いいペース。
20号を松本まで行く際、4つ、ないしは3つの峠を越えることになります。
ここから先はまず一つ目、大垂水峠へ。最初の難関です。
高尾側から登る大垂水峠は、距離3.6km、平均勾配5%とそこまで厳しい勾配ではないので、ゆっくり登れば大丈夫。
まだまだ先は長いので体力は温存しつつ登りました。
夜の峠といえば、何となく真っ暗で怖いイメージがあったけれど、大垂水峠は所々に街灯があり夜中でも明るいので安心。
しかしバイクで飛ばす人達がたくさんいたので治安は微妙な感じ。
ブレブレな写真ですが、大垂水峠の頂上で撮ったもの。ここから先は神奈川県。
体が冷えてしまうとマズイので、写真だけ撮ってさっさと下ります。
大垂水峠の後は大月まで40kmほど、ひたすらアップダウンの続く山道。
この辺りは深夜の山道をひたすら走っている「非日常感」にワクワクしっぱなし。
今思えば、いわゆる深夜テンションってやつだったのかもしれません。
相模湖を抜けてしばらく走った所。
甲州街道は深夜帯でも車の往来は結構あるのですが、交通量は昼間に比べて少ないため余裕を持って追い越してくれ、非常に走りやすかったです。
写真奥に写っているのは甲州街道の名物(?)、ウルトラマン。
3時頃、神奈川県から山梨県上野原市に突入。
まだしばらく深夜の山間を走ります。
大月市染川付近の道端で休憩中。
こまめに休憩したほうがいいかなと思い、10kmおきに小休止を挟みつつ走ってました。
朝4時、大月市街に到着。
夜明け前のこの時間帯は1日の中で一番気温が低く、この時の気温は2℃くらい。
一回休憩したら体が一気に冷えてしまい、寒過ぎて耐えられなかったので、陽が照ってくるまでコンビニのイートインで待つことに。
日が出てきたので、5時頃再出発。
結局コンビニで1時間も滞在してしまいました。
大月市街を出てからは第二の難関、笹子峠(の手前の坂)へ挑みます。ここから先、7%や8%の坂がちょくちょく出て来て結構辛い。
途中、丁度いい公園を見つけたので、甲府の市街地に入る前にここで少し仮眠しておきます。
朝日が眩しかったけど気持ちよかった。
只今の気温は5℃。
少しずつ暖かくなってきました。
目の前に大きなトンネルが見えてくると、そこが大月から続いてきた登り坂の終点、笹子トンネルです。
トンネルを迂回して笹子峠を経由することも出来ますが、今回は先を急いでトンネルを通りました。
トンネルを抜けると、甲府市街まで20km以上続く長い長い下り坂。
そしてついに甲府盆地が見えて来た!
個人的にはこの辺りが甲州街道のクライマックス。
ここまでひたすら山間を走ってきて、突然一気に視界が広がる感じが最高。
笛吹市に入ると道幅が広くなり、甲府まで非常に走りやすい道が続きます。
この辺りで走行距離が100kmを突破。後残り半分ちょっとです。
甲府の市街地に入ったところ。
ついに看板に松本という文字が現れ、ゴールが見えて来ました。
後で気づいたのですが、この写真を撮った所が丁度中間地点でした。
ここまで補給食食べまくってますが、一応朝食も食べときます。
石和のすき家で500円。
甲府市街地は平坦ですが非常に走りづらいです。
竜王駅を超えた辺りから走りやすくなるので、それまでは我慢ですね。
盆地の端っこが見えてきた竜王付近。
前回のリタイア地点が近づくにつれ、半年間ですっかり忘れてしまった当時の記憶が色々蘇ってきました。
前回もこの辺で甲府市街の渋滞を抜けて少しづつ気持ちに余裕が出てきてのを覚えてます。
出発してから120kmほど走り、現在は山梨県甲斐市付近。
甲府盆地もそろそろ終わり、山が近づいて来ました。
この辺から緩い登りが始まり、富士見峠を越えるまで何と40kmも続きます。
景色はとてもいいです。
予報だと降水確率60%なのに天気も最高。風もなし。
そして前回のリタイア地点、武川に到着!今回はトラブルなしでここまで来れました。
ここのハピドリ(ハッピードリンクショップ)で飲み物を補給した後、感慨にふけって少し休憩。
引き続き坂を登ります。
だいぶ交通量も減って走りやすく、景色も綺麗なんですが、
なんですが、、
とにかく単調で飽きる!
緩やかな上り坂も長く続くとキツく、走っても走っても景色が変わらないので精神的にもキツイ。
それでもゆっくりと進んでいると、長野県に突入。
長い上り坂もあと10kmほどです。
長野県に入った直後にある道の駅 信州蔦木宿で休憩。
恐らく、この辺から第三の難関、富士見峠を登ります。
と言っても勾配はここまで登って来た道とほとんど同じで、体感1~4%くらい。峠ということでキツイのを覚悟してましたが、拍子抜けでした。
富士見峠頂上手前のコンビニで補給食を買い足し、11:43無事富士見峠制覇。
甲府盆地(標高243m)から700mほど登り、現在標高959m。
長かった登りもここで終わり、ここから先しばらくは下り坂と平坦が続きます。
しばらく下り、突然現れた坂室トンネルを抜けると、
いよいよ諏訪盆地。
写真の長い下り坂の先は茅野市街。
この先市街地の道は走りづらかったので、多少遠回りになりますが、諏訪湖の南側を通る487号線へ迂回した方がいいかと思います。
今回は甲州街道で諏訪湖の北側を通りました。
上諏訪駅。現在12:30で松本まで後30kmほど。
帰りの列車は20時なので確実に時間が余りそう、という事でここからは時間を潰しつつ進むことに。
湖畔でしばらく休憩してましたが、空がだんだん暗くなって来たのと、風が強くなって来たので不安になり、13:00頃再出発。
この先岡谷市街はずっと向かい風で辛かったです。
岡谷ICを越えると、いよいよ最後の難関、塩尻峠が始まります。
距離は4kmほどで斜度も緩いですが、ここまで190km弱走った体にはかなり堪えました。
そして13:43、塩尻峠制覇。
甲州街道で一番高い、標高1012m。
振り返ると、今まで走って来た諏訪盆地が一望できて綺麗でした。
あとは下りと平坦だけ。ゴールまであと少しです。
途中に小坂田公園という、でかい公園があったのでまた時間調整。
しかし休憩しているうちにどんどん天気は悪くなり、ついに雨が降って来ました。
しばらく待てば止むかな?と思ってましたが、どんどん雨脚は強まるばかり。しかも寒い。
仕方ないので濡れたらダメなものをリュックに入れ、レインカバーをつけて15時ごろ出発。
再出発後、すぐに甲州街道の終点、高出和手交差点に着きました。
ここで19号線に入り、松本まで残り平坦15km。塩尻峠を超えた時点で、もうほとんど松本に着いた様なものだと思ってましたが、ここからが本番でした。
雨に加えて道は大渋滞。この15kmがとにかく長く、リュックは重たいわ、ウェアは濡れて気持ち悪いわでもう最悪。
そして16:01、やっと松本に到着。
達成感で少しは感動するかな〜と思ってましたが、全然そんな事はなく、ちょっとがっかり。
とりあえずいつもの銭湯、瑞祥で汗を流し、夕飯を食べました。
ソースカツ丼。かなり量が多かった。
しばらく瑞祥でテレビを見つつ休憩。
ふと外に目をやると、雨が止んでいたので17:30ごろ瑞祥を後にし、余った時間は周辺をウロウロと観光を。
松本城。
せっかく松本まで来たのでここは是非とも寄らなければ。
ウロウロしている内に「ついに松本まで自転車で来たんだ!」という実感が少しずつ湧いてきました。
そして松本駅アルプス口でゴール。
ここまで走行距離214km、移動時間10:17、獲得標高2333m、消費カロリー7069kcal(!)でした。
初めての200km超えでしたが、意外にも痛みが出たのはリュックを背負った事による肩こりだけ。
それじゃあ帰りますか。
自転車を輪行袋にしまい、帰りは列車で18時間の道のりを一気に3時間で戻ります。鉄道ってすごい。
切符はトクだ値で前もって取っておきました。
松本(20:00)→立川(22:14) 36M 特急スーパーあずさ36号 新宿行き
乗車するのは本日最終の特急、スーパーあずさ36号。
スーパーあずさに使われているE351系はあずさのE257系に比べて車内が狭く、輪行には向かないイメージがありますが、車両最後部の座席の後ろにスペースがあるので輪行袋がすっぽりと入れられます。(E257系は机があり、上手くはいらないみたいです)
走行中に揺れることもなく、リクライニング全開にしても問題ありませんでした。
E351系の最後部の座席は、下り(甲府,松本方面)の列車は座席番号1番、上り(新宿方面)の列車は一番大きな座席番号、となります。
事前に調べた所、ここの他にも元公衆電話スペース(E257系5号車,E351系11号車)、付属編成の簡易運転台がある側のデッキ(E257系2号車)にも輪行袋が置けそうでした。
ちなみに、E351系の一部デッキにはスノボードなどを立てかけておく荷物スペースがありますが、ここにはどう頑張っても輪行袋は入らなかったです。
列車が上諏訪を過ぎた辺りから爆睡し、次に目が覚めると八王子でした。
このあと立川で下車し、西武国分寺線経由で家に帰りました(乗り換えがキツかった)
最後にまとめ。
甲州街道はアップダウンはあるものの、景色はきれいだし勾配8%以上の坂はほぼないため、初めてのロングライドにもオススメです。特に自転車で笹子峠(もしくはトンネル)を超えた後、甲府盆地への長い下り坂と、塩尻峠から見る諏訪盆地は格別ですね。
気になった方は是非一度走ってみてください。
半年間の心残りがやっと晴らせ、その日は言うまでもなく、いい夢が見れました。
おしまい。
明後日7/30から2泊3日で、練馬〜長野市まで行く予定です。
貴重な情報と写真ありがとうございました。
感謝いたします。
コメントありがとうございます。
練馬から長野までだとかなりの距離になりそうですね。
応援してます。暑いですので気をつけていってらっしゃいませ。
あおいさん、
昨日、無事に長野市に着きました。
途中の白州の景色は良かったです。
それにしても、R20を1日で埼玉〜松本まで行ったというのはそーとー凄いことですよ。尊敬します。
おお、そうですか!
僕の場合、途中まで何度も走ってますから、やっと達成できたって感じですね。
でも200kmを1日で走れたのはかなり自信につながってます。
はじめまして、神奈川から長野市まで1日で行くことは可能でしょうか?
俺もこれからいこうと思ってました まさか先にやってるとは...
コメントありがとうございます。
調べてみると、結構走ってる人多いですよー。頑張ってください。
甲府まで同じような、コースで行ってきました者です。次は松本まで行ってみようと下調べをしていました。参考にさせていただきます。僕もパンクで一度リタイアしているので共感できました